お題:旧
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- 新調の靴に馴染めぬ踵へと 旧友のような絆創膏貼る
- 旧訳のポーを手に取り雨の無い日々に湿度を纏わせている
- それきりになった友だちぷかぷかと旧くならないプールにねむる
- 新しさは冷たさ だって旧作は七泊八日でそばにいられる
- 旧姓を呼べばあの日の笑みを見せ友達として繋いでくれる
- 引退すフェリーの大部屋がらんどう人生運びし声が聴こゆる
- 旧式のミサイルたちを手に入れて国の宝の心を壊す
- 夕映えに肉じゃがっぽい香となった風が旧道沿いをさすらう
- 旧姓で呼ばれても振り返らない丑三つ時の廃校だから
- 気に入ったページに貼られた付箋ごと消えた旧26号線のBOOKOFF
- 旧式のレンジで温めるミルク変わらず生きる勇気が欲しい
- 旧暦の恵方参りで越す年は吾子の兎がいろづく南天
- 会社だけ旧姓でいる平日の主任の顔をしているメアド
- 珍しい旧姓だったそれだけは認めてもよい父へのよすが
- わたくしの眠つてゐたる旧かなの歌に降りつむ雪のしづけさ
- 平積みで新装を知る文庫本ご祝儀として旧版を解く
- 旧型の伝え方でもいいですか手紙に綴る告白読んで
- 好きな子に好きな子がいる旧友の境界なんてぼかしてみせて
- ふるさとの雪の便りや旧姓で呼ばれることのない街に住む
- 三角の窓から流れてくる風に旧車は春を揺らして走る
- 結婚は一度もないが知らぬ間の親の離婚で旧姓はある
- 旧作の映画に君の香り立ち椿の落ちる道はまだらに
- さみしさのひとつを知らずに旧姓を持たない君は桃に触れおり
- 売家の赤い看板かけられた会長だったあの子の旧居
- 咲きながら下へしたへとしだれ梅なぞり書きたる旧仮名のごと
選歌した人
つきひざかばのあくびはるの・あおい早川夏馬水の眠り三浦なつ仙冬可谷まのん栗平紗江徳岡暁奈リネン室でち流琉るりさとうきいろかはくすきー蒲生友人ひらつかちどりtoron*もしり
